今週末公開 2016 年5月6日〜

64 ロクヨン 前編

5月7日より、TOHOシネマズ日劇ほかにて公開

『半落ち』『クライマーズ・ハイ』など数々の傑作を生み出してきた横山秀夫が7年ぶりに世に放った衝撃作『64(ロクヨン)』は、2012年「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、2013年「このミステリーがすごい!」第1位などに輝き、瞬く間に文壇を席巻した。そんな究極のミステリーが、日本映画界を代表する超豪華オールスターキャストによって、前後編2部作のエンタテインメント超大作『64—ロクヨン—前編/後編』として、ついに映画化。かつては刑事部の刑事、現在は警務部の広報官として、昭和64年に発生した未解決の少女誘拐殺人事件、通称「ロクヨン」に挑む主人公・三上義信に、日本映画界が誇る名優・佐藤浩市。三上の部下として奔走する広報室係長・諏訪に綾野剛。諏訪と共に三上を支える広報室婦警・美雲に榮倉奈々。広報室と対立する県警記者クラブを取りまとめる東洋新聞キャップ・秋川に瑛太。「ロクヨン」事件被害者の父・雨宮芳男を永瀬正敏。三上の刑事時代の上司で、かつて「ロクヨン」追尾班長も務めた捜査一課長・松岡勝俊に三浦友和。そのほか、夏川結衣、緒形直人、窪田正孝、坂口健太郎、椎名桔平、滝藤賢一、奥田瑛二、仲村トオル、吉岡秀隆、などベテランから若手まで主演級の俳優陣が、いずれも物語の重要な役柄として出演。さらに、エンディングで流れる主題歌「風は止んだ」を担当したのは小田和正。そして、『ヘヴンズ ストーリー』(2010年)で「第61回ベルリン国際映画祭」国際批評家連盟賞を受賞するなど世界的にもその実力が評価されている鬼才・瀬々敬久が監督を務めた。主人公・三上義信は、警察という組織の中で生きる個人としての葛藤を背負い込みながら、広報官として常にマスコミからの外圧にも晒されている。さらには父親として、娘の家出失踪という家族の問題も抱えながら。そんな三上が、「ロクヨン」事件の真相に辿り着いた先に見たものとは―
映画『64—ロクヨン—前編/後編』は、「ロクヨン」事件の真相を巡る究極のミステリーであることはもちろん、三上を取り巻くすべての登場人物たちの心情が複雑に絡み合う重厚な人間ドラマである。そして、原作とは異なる映画ならではのエンディングに、見る者すべてが慟哭する。

監督:瀬々敬久
出演:佐藤浩市、綾野剛、榮倉奈々
配給:東宝

公式サイト:http://64-movie.jp

 

 

飯舘村の母ちゃんたち 土とともに

5月7日より、ポレポレ東中野にて公開

菅野榮子(かんの・えいこ/写真右)さんは79歳。孫に囲まれた幸せな老後を送るはずが、福島第一原発の事故で一転する。榮子さんが暮らす福島県飯舘村は全村避難となり、ひとりで仮設住宅で暮らすことになった。支えは親戚であり友人の78歳の菅野芳子(かんの・よしこ/写真左)さんだ。芳子さんは避難生活で両親を亡くし、ひとりで榮子さんの隣に移ってきた。「ばば漫才」と冗談を飛ばし、互いを元気づける、2人の仮設暮らしが始まった。榮子さんの信条は、食べるものは自分で作ること。ふたりで畑を耕し、トマト、キュウリ、芋、大豆、大根、様々な作物を収穫する。かぶや白菜の漬物、おはぎ、にんじんの胡麻和え・・・、「おいしいよ」と笑顔で食卓に手料理を並べる。村の食文化を途絶えさせたくないと、昔ながらの味噌や凍み餅(しみもち)の作り方を、各地に出向いて教えるようにもなった。飯舘村では帰村に向けた除染作業が行われている。だが高い放射線量、変わり果てた風景・・・。ふたりは先の見えぬ不安を語り合い、泣き笑いながら、これからを模索していく。監督の古居みずえは30年近くパレスチナの取材を続けている。特に女性や子どもに焦点をあて、『ガーダ パレスチナの詩』『ぼくたちは見た -ガザ・サムニ家の子どもたち-』など個人や家族に密着したドキュメンタリー映画を発表してきた。本作でも、故郷を奪われた哀しみを抱えながら、たくましく生きる女たちを丁寧に見つめていく。原発事故から5年、未だに10万人が避難生活を続ける。避難の長期化による孤立や分断が深まるなか、私たちに何ができるのか。本作を通じ、ともに“これから”を模索してほしい。

監督:古居みずえ
出演:菅野榮子、菅野芳子
配給:映像グループ ローポジション

公式サイト:http://www.iitate-mother.com

 

 

亜人 衝突

5月6日より、TOHOシネマズ新宿ほかにて公開

不死の新人類=「亜人」をめぐる争いを描く桜井画門のコミックを映画化した劇場用アニメーション3部作の第2部。亜人研究所から脱走を図った主人公・永井圭の行動や、帽子の男こと佐藤の真意、追い詰められた亜人管理委員会の責任者・戸崎の思惑などが絡み合い、亜人と日本国政府の攻防が社会全体を巻き込んでいく様を描く。テロリスト・佐藤の呼びかけに応じて7人の亜人が集結し、佐藤は彼らに驚くべき計画を告げる。集められた亜人のひとり、中野攻は、佐藤の話に戸惑いを隠せずにいたが……。新キャストとして鈴村健一、森川智之、坂本真綾、梶裕貴らが参加。

監督:瀬下寛之
出演:梶裕貴
配給:東宝映像事業部

公式サイト:http://www.ajin.net

 

 

パラノーマル・アクティビティ5

5月7日より、新宿シネマカリテにて公開

人気ホラー「パラノーマル・アクティビティ」のスピンオフをのぞいた本シリーズの5作目。かつてケイティとクリスティが住んでいた家に、ライアンとエミリー夫妻が引っ越してくる。夫妻はある日、物置でビデオカメラとビデオテープが入った箱を見つけ、興味本位でカメラのレンズをのぞくが、それをきっかけに周囲で恐ろしい出来事が起こるようになる。2人は幼い娘をまもるため、必死で怪現象に立ち向かうのだが……。監督は「パラノーマル・アクティビティ2」および「パラノーマル・アクティビティ 呪いの印」で編集を担当したグレゴリー・プロトキン。

監督:グレゴリー・プロトキン
出演:クリス・J・マーレイ、ブリット・ショウ、ダン・ギル
配給:NBCユニバーサル・エンターテイメント

 

 

カルテル・ランド

5月7日より、シアター・イメージフォーラムほかにて公開

『ハート・ロッカー』『ゼロ・ダーク・サーティ』のキャスリン・ビグロー監督が製作総指揮を務め、サンダンス映画祭ほか各国の映画祭で激賞され、本年度アカデミー長編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされた『カルテル・ランド』。麻薬組織同士の縄張り争いや、政府と麻薬カルテルによる武力紛争をさす〝メキシコ麻薬戦争”は、これまでに約12万人以上の死者を出し、多数の一般市民を巻き込みながら現在も続けられており、全世界を震撼させている。本作は、そんな恐るべきメキシコ麻薬戦争の最前線を追った衝撃のドキュメンタリーだ。暴力が支配し、無法地帯と化したメキシコの街、そして、麻薬カルテルに立ち向かうべく結成された自警団を侵食していく癒着と腐敗……。若き映画監督マシュー・ハイネマンが持つカメラは、死と隣り合わせの状況下、次々と信じがたい現実を映し出します。一瞬たりとも目の離せない映像の連続。それはスリリングなだけでなく、正義と悪の境界が消滅する、メキシコ社会が陥ってしまった袋小路を生々しく浮き彫りにしていく。善とは何か、悪とは何か──。正義のために発足したはずの自警団が辿る衝撃的な結末に、誰もが驚愕と戦慄を禁じ得ない。

監督:マシュー・ハイネマン
配給:トランスフォーマー

公式サイト:http://cartelland-movie.com

 

 

METライブビューイング2015-16 プッチーニ「蝶々夫人」

5月7日より、新宿ピカデリーほかにて公開

オペラの殿堂ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(MET)で上演される最新公演を映画館で上映する「METライブビューイング」の2015~16シーズン第8作。映画「イングリッシュ・ペイシェント」などの名匠アンソニー・ミンゲラが演出を手がけ評判を呼んだプッチーニの名作オペラ「蝶々夫人」(16年4月2日上演)をスクリーン上映する。19世紀末の長崎。アメリカ海軍士官ピンカートンは、女衒ゴローの仲介で日本人の芸者・蝶々さんと結婚する。ピンカートンにとってこの結婚は一時的なものだったが、彼を本気で愛するようになった蝶々さんはキリスト教に改宗し一族から絶縁されてしまう。やがてピンカートンは蝶々さんを日本に残してアメリカへ帰国。蝶々さんは彼の子どもを産んで帰りを待ち続けていたが、3年後、ついに彼女の前に現われたピンカートンは、アメリカ人の妻を連れていた。

出演:クリスティーヌ・オポライス、ロベルト・アラーニャ、マリア・ジフチャック
配給:松竹

公式サイト:http://www.shochiku.co.jp/met/

 

 

あめつちの日々

5月7日より、シアター・イメージフォーラムほかにて公開

2011年。私たちが探していたのは「土」でした。風土と人間の暮らし。撮ってみたかったのはその絶対的存在でした。田や畑で食物をつくる農家、土壁をつくる庭師、そして日本各地の陶器窯元をゆっくり見て回る時間を必要としました。2012年冬。京都「しかまファインアーツ」の四釜尚人氏からある窯元の見学に誘っていただきました。ともに向かったのは沖縄県読谷村、読谷山焼北窯。那覇から読谷村へ車で58号線を北上する途中に何度か基地に接近します。場所によっては道路の両側がフェンスです。この圧迫感は何だろうかと疑問を持ちました。体感した事のない日本の景色。この景色は私にとって初めてみる沖縄本島の実際だったのです。四名で持つ共同窯「北窯」。沖縄最大といわれる登窯はダイナミックで上へ上へと昇りあがってます。窯たきは国内外より用意された大量の薪を飲みこみ真黒な煙を吐き出しています。目の前でみる窯たきは感動的です。陶器に関わる人のずっと続けらえてきた歴史や器量を深く思い、人間の手づくりとは何と見事なことなんだろうと、私までもが誇りに感じる思い出深い日となりました。お会いしたのは松田米司氏。火のもりをしながらゆっくりとした時間に私の問いに答えてくれました。「土はなくならないのでしょうか?」「いずれなくなるかもしれないね。自分たちにも責任はある。だから懸命に喜んでもらえるものをつくろうと思っている」人間の知恵の大きさは癒しに近いおおらかさとなる。58号の風景を通過し受けた緊張がすっかり消えていきました。みつけた。と、思ったのです。それから2015年。映画「あめつちの日々」は完成にむけて進んでいます。

監督:川瀬美香
出演:松田米司
配給:ATMK

公式サイト:http://essay.tokyo/tsuchi/

 

 

ROAD TO HiGH&LOW

5月7日より、新宿ピカデリーほかにて公開

「SWORD地区」ー「山王連合会」「White Rascals」「鬼邪高校」「RUDE BOYS」「達磨一家」5つのチームが拮抗していることから頭文字をとってそう呼ばれていた。その地区に伝説の男が戻ってくるところから物語は始まる。とある事件を機に表舞台から姿を消していた、チーム「ムゲン」の総長・琥珀である。SWORD地区の支配を目論む李と手を組んだ琥珀は、TOWN地区のチーム「MIGHTY WARRIORS」「DOUBT」を引き連れ急襲、SWORDの日常は脆くも崩れ去る。かつて自らが慕った琥珀、そして琥珀率いる総勢500人の大群を前に、山王連合会のコブラ、ヤマトが立ち上がる。SWORD地区に呼応、そこに琥珀と並び最強と称された雅貴、広斗ら雨宮兄弟も参戦、過去から未来へSWORD地区は未だかつてない事態へと突入するー。

監督:久保茂昭
出演:AKIRA、青柳翔、TAKAHIRO
配給:松竹

公式サイト:http://high-low.jp
METライブビューイング2015-16 プッチーニ「蝶々夫人」

5月7日より、新宿ピカデリーほかにて公開

オペラの殿堂ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(MET)で上演される最新公演を映画館で上映する「METライブビューイング」の2015~16シーズン第8作。映画「イングリッシュ・ペイシェント」などの名匠アンソニー・ミンゲラが演出を手がけ評判を呼んだプッチーニの名作オペラ「蝶々夫人」(16年4月2日上演)をスクリーン上映する。19世紀末の長崎。アメリカ海軍士官ピンカートンは、女衒ゴローの仲介で日本人の芸者・蝶々さんと結婚する。ピンカートンにとってこの結婚は一時的なものだったが、彼を本気で愛するようになった蝶々さんはキリスト教に改宗し一族から絶縁されてしまう。やがてピンカートンは蝶々さんを日本に残してアメリカへ帰国。蝶々さんは彼の子どもを産んで帰りを待ち続けていたが、3年後、ついに彼女の前に現われたピンカートンは、アメリカ人の妻を連れていた。

出演:クリスティーヌ・オポライス、ロベルト・アラーニャ、マリア・ジフチャック
配給:松竹

公式サイト:http://www.shochiku.co.jp/met/

 

 

サンマとカタール 女川つながる人々

5月7日より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて公開

宮城県女川町は牡鹿半島の付け根にある水産業の町。サンマの水揚げで有名だ。石巻線の終着駅で、古くから天然の良港として栄えた美しい港町だった。「あの日」までは…の町の人々は、「あの日」2011年3月11日を何十年も何百年も語り継いでいくことになるだろう。住民の1割近くが犠牲となり、8割以上が住まいを失った。被災した全ての市町村の中でも、人口比では最も激烈な被害を蒙った町である。町の中心部は根こそぎ津波にのまれ、失うものは何もなくなった。そんな絶望から、人はどうやって立ち上がるのだろう…。最初の希望は、中東の国カタールによってもたらされた。古くは漁業で栄えたカタールは、震災直後に基金を設置し津波対応を施した冷凍冷蔵施設「マスカー」を建設。そして、小さな町だからできる独創的な発想と素早い行動、5年たった今でも寝る間を惜しんで復興にかける若きリーダーたち、その仲間が生み出す波及効果。人々の輪は町を飛び越え広がっていく。

監督:乾弘明
出演:阿部淳、石森洋悦、阿部由理
配給:東京テアトル

公式サイト:http://onagawamovie.com

 

 

ヒーローマニア 生活

5月7日公開

原作は人気漫画家・福満しげゆきの代表作「生活【完全版】」。監督は『ソフトボーイ』『花道道中』などで知られる俊英・豊島圭介。主演は“初のコメディー”挑戦となる東出昌大。圧倒的な存在感と好感度を誇る若手実力派俳優の彼が、意外や意外、今回はこれまでに演じたことのないヘタレでダメダメなフリーター【中津】を演じ、好青年、硬派、爽やか……といったイメージを塗りかえ、あっと驚く新しい一面を披露している。中津と偶然出会い、相棒として共に戦うことになる【土志田】役には窪田正孝。謎の身体能力を持つニートをコミカルかつ繊細に演じている。また、2人の仲間になる情報収集能力に長けた女子高生【カオリ】をティーンのカリスマ・小松菜奈、チームのなかで最年長にして“若者殴り魔”の異名を持つ【日下】を円熟期に入った名優・片岡鶴太郎が演じ、バラエティに富んだ豪華キャストの競演が実現した。ヒーローとは何なのか?どうすればヒーローになれるのか?中津、土志田、カオリ、日下たちが繰り広げるドラマ、魅せるアクション、抜けのある笑い、そして本気でヒーローになろうとするその真っ直ぐさ──めちゃくちゃ面白いヒーロー映画であることは間違いない!

監督:豊島圭介
出演:東出昌大、窪田正孝、小松菜奈
配給:東映、日活

公式サイト:http://heromania.jp/index.html

 

 

ヴィクトリア

5月7日より、シアター・イメージフォーラムほかにて公開

2015年のドイツ映画界において最大のセンセーションを巻き起こした『ヴィクトリア』は、クライム・サスペンスというジャンルの形式を突き破り、あらゆる観客に未知なるレベルのスリルと臨場感を体感させる衝撃作である。ドイツのベルリンを舞台に、夜明け前のストリートでめぐり合ったスペイン人の女の子ヴィクトリアと地元の若者4人組が、予測不可能な極限状況へと突き進んでいく2時間余りの出来事を、全編ワンカットという驚異的な手法で描出。視覚効果などによる“見せかけ”のトリックに一切頼ることなく、スタッフ&キャストがベルリンの街を駆けずり回り、完全リアルタイムの撮影を成し遂げた映像世界は、まさに奇跡と言うほかはない。ベルリン国際映画祭では撮影監督ストゥルラ・ブラント・グロヴレンの仕事を讃える銀熊賞(最優秀芸術貢献賞)など3賞を受賞し、ドイツ映画賞では作品賞、監督賞、主演女優賞、主演男優賞、撮影賞、作曲賞の6部門を独占。東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門での上映時にも大反響を呼んだ“破格”の話題作の公開がついに決定した。世界中のどこでも起こりうる若者たちの偶然の出会いから始まる青春映画のような物語は、後戻りできない“事件”が勃発する中盤以降、映画のムードやリズムを一変させ、怒濤の急展開を見せていく。登場人物が自転車や盗難車、エレベーター、階段、タクシーなどを利用しながらベルリン各地を慌ただしく移動する姿を、カメラはそっと寄り添うように、時に猛然と食らいつくようにして生々しく捉え続ける。5分、10分とカットせずにカメラを回し続ける長回し撮影は、時間的な持続性を保ちながら、その場に生じる緊張感や空間的な広がりを強調するうえで絶大な効果を発揮する。とりわけこの技法を大胆に導入したアルフレッド・ヒッチコックの『ロープ』やオーソン・ウェルズの『黒い罠』は有名で、アレハンドロ・G・イニャリトゥの『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』における擬似的な全編ワンカット手法が脚光を浴びたことも記憶に新しい。しかしアクロバティックな演出をあえて排除した『ヴィクトリア』には、ワンカットの撮影テクニックをひけらかす意図はない。異国の地で思いもよらない犯罪に巻き込まれたヴィクトリアが経験する冒険と過ち、歓喜と不安、愛と喪失。大混乱の逃避行のさなかにわき起こる切迫した感情を、ダイナミックかつ繊細に刻み込んだ映像は、観る者の心を激しく揺さぶってやまない。登場人物の愚かさも愛おしさも分け隔てなく見すえたワンカット演出の成果は、クライマックスにあふれ出す並外れたエモーションに結実している。

監督:セバスチャン・シッパー
出演:ライア・コスタ、フレデリック・ラウ、フランツ・ロゴフスキ
配給:ブロードメディア・スタジオ

公式サイト:http://www.victoria-movie.jp/index.html

 

 

 

 

 

 

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